書評:仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

 

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

 

エントリー内容

 

 本書の特徴

  1. 高速かつ正確な課題解決を行うための効率的な考え方として、仮説を使った思考法を紹介している。
  2. ボストンコンサルティンググループの実務や多数の事例に裏付けられた仮説思考プロセスは非常に強力なものとなっており、日常的に使えるよう丁寧に体系化されている。
  3. 使うことを習慣化するためのトレーニング方法も記載されているため、すぐにでも実践に移すことができる。

 

仮説思考がなぜ重要なのか?

仮説思考の最も良いところは、「情報を集めて解決策を考える」のではなく、

仮の解決策を情報で証明していく」という点。ビジネスで仮説思考を実践するとなると情報を先に集めがちだけれど、実生活に置き換えるとみんな何気なく仮説思考は使っていて、改めて「情報を集めて解決策を考える」というやり方は非効率だと痛感した。

 

例えば、朝早起きできないという問題があったとき、「情報を集めて解決策を考える」ことをやっていると、「睡眠時間」「布団の硬度」「寝返りの頻度」「寝た時間」などの数字を無闇矢鱈に集め始めてしまう。でも実際はこんなことは絶対にやらない。最初に必ず、寝不足になったと思われる原因を考えると思う。例えば、「睡眠時間が4時間しか取れなかったことじゃないのか」とか、「布団じゃなくて枕を変えたことが原因なんじゃないか」とか。

 

一方で、ビジネスでは全く別のやり方を撮ってしまいがち。

例えば、ピザの注文ができるサイトの解析を分析するとして、ユーザーがどのSNSからアクセスしているのか、特定のSNSを経由した場合の売上はいくらなのかなど、思い当たる節よりもデータに焦点が行きがちになることが多い。

もちろん、Webサイトがどんな構成になっているのか、購入までのプロセスがどうなっているのかなどの基本情報は必要だけども、何もGoogle Analyticsを舐め回すように見て、宝探し的なやり方で改善を考え、提案するのは時間が勿体ない。

 

この場合、データを見るなとは言わないけれども、まずは仮説を立てる。

具体的には、

  • ユーザーは1回ピザを購入リストに追加したあと、複数購入したいためにトップページではなく検索画面に行きたいのではないか。もしそうだとしたら、購入リスト追加後はピザ検索画面に飛ばした方がいいのではないか。
  • 申し込み画面で郵便番号を入力する際、半角数字しか受け付けないが、全角数字を入力して購入できず、離脱してしまうユーザーがいるのではないか

 

こういった仮説を立てることで、問題解決までの道のりはものすごく楽になる。

①であれば、Analytics上で購入リスト追加後にどのページへ移動しているのかを確かめればいいし、もしトップページではなく検索への移動が多いのであれば、実際にデザインを変えてみてLTVに響くかどうかを検証してみればいい。

②の場合は、試しに「全角数字を使うことはできません。」みたいなポップアップを出して、売上がどうなるかを検証してみればいい。

 

仮説を先に立てて、それを立証するために行動していれば、仮説の間違いに早期に気付けるし、何を明らかにすればいいかがスッキリするので、解決までの速度も向上する。

 

仮説思考を習慣化するには?

さらにこの本の良いところは、仮説思考をするトレーニングを紹介しているところにある。

「なぜ?」を5回繰り返すや、「So What?」を繰り返していくなど、トレーニング方法は様々だが、仮説思考をするために何をどのように鍛えるのかを詳細に紹介してくれている。

 

僕自身もこれらのトレーニングを日常的にやるようになってから学習速度があがったり、Webの分析と改善までの速度が挙がった経験があるので、このトレーニングは非常に良いと思います。

 

最後に

 実はこの本を購入したのは2年前です。当時は一回読んでも、こんなの当たり前じゃね?と思っていました。

ところが、改めて読んでみると、意図せず自身が日常的に仮説思考を使っていたり、仮説思考を部分的にできていないために課題解決速度が遅くなっているケースがあることが明らかになりました。

また、改めて読んだ感想として、仮説思考は習得までには時間がかかるため、再現性のある課題解決ができるようになるためにも、いつでも振り返りができるよう、電子版ではなく実際の書物として1冊持っておくのはものすごく良いと思いました。

 

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

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